2016年のJPAナショナルリーグは11月26・27日に徳島県の四国三郎ジャパンカップですべての日程終え決着しました。
今年のナショナルリーグは1月の朝霧からスタートし、成立したタスクは8本と少ない結果となりました。
そんな今年のナショナルリーグを振り返りながら、個人的な感想を書かせてもらおうと思います。
ナショナルリーグチャンピオン決定
2016年のナショナルリーグを制したのは
- ナショナルリーグ総合1位:扇澤郁選手 3646ポイント(4本計上)
- ナショナルリーフ女子1位:小森さちよ選手 2005ポイント(4本計上)
の方々です。おめでとうございます。
ナショナルリーグ総合1位:扇澤郁選手
今さら私があれこれ言う必要もないくらい、日本のパラグライダー競技においてはベテラン中のベテランであり、業界においても指導的立場にある重鎮的存在の扇澤さん。
個人的には、私が立山パラグライダースクールの講習生時代に高高度フライトを指導してもらった先生であり、競技においては
なかなか手が届かないが、一度は倒してみたいライバル
でもあります。
JPAナショナルリーグが始まった2004年からの歴史を紐解くと、意外なことに2009年にナショナルリーグチャンピオンに続き2回目でした。
今シーズンは、天気のめぐりが大会日程と噛み合わない不運なシーズンと言えますが、後半の白鷹、八方、四国の3大会で成立した「激シブタスク」でもコンディションを最大限に使ったフライトで優勝するなど、その実力はまだまだ健在であり「オギーたる所以」ではないか?と思います。
何が見えているのか?何を感じているのか?
正直言って今の私には理解できませんが、その謎を何とか解明してみたいものです。
リーグチャンピオンおめでとうございます。
ナショナルリーグ女子1位:小森さちよ選手
ホームエリアである獅子吼の女王として2013年にナショナルリーグ女子1位から2度目のタイトルとなります。また、今シーズンはN2リーグ女子チャンピオンでもあります。
ナショナルリーグでは、Team-Cのメンバーとしてチーム戦を戦ってもらっていますので、そのしぶとい飛びは良く知っています。毎回何かしらの形で表彰されるので勝負強さや運を持っているのでしょうね。
空中でも切れのあるセンタリングや思い切りの良さもあり、女王の風格も身についてきたのではないかと思っていますが、時々ポカをするのはご愛敬でしょうか?
何はともあれ、ナショナルリーグ女子チャンピオンとN2リーグ女子チャンピオンおめでとうございます。
来シーズンも女王としての飛びを見せてもらいたいですね。
TOP10の安い面々
ナショナルリーグは年間総合TOP10入りを果たすと、次年度のエントリー費優遇特典が受けられます。なので
安い面々(安い男たち)
と呼ばれます。
今シーズンの安い面々は
- 扇澤郁(前年11位)
- 稲見祐二(前年4位)
- 藤川稔(前年5位)
- 高杉慎吾(前年1位)
- 青木翼(前年44位)
- 正木晋(前年9位)
- 藤野光一(前年13位)
- 矢野寛(前年10位)
- 中島伸也(前年3位)
- 山本雅史(前年55位)
の方々です。おめでとうございます。
安くはなりませんが、TOP15のシード入りを果たした選手は
- 11位:亀山正雄(前年28位)
- 12位:中島義雅(前年17位)
- 13位:中村浩希(初年度)
- 14位:大塚誠司(前年22位)
- 15位:鈴村恵司(前年31位)
の方々です。おめでとうございます。来シーズンはシード選手として活躍を期待しています。
2016年の特徴
今シーズンのナショナルリーグは正直なところ
朝霧とCOOクロカンで決まった
と言う結果となってしまいました。900点以上の得点が付いたタスクがこの2大会のみだったことが理由です。大会の成立タスクと得点を振り返ると
- 朝霧:Task1(990)、Task2(970)
- COO_XC:Task1(959)、Task2(972)
- COO_SP:Task1(358)
- 立山:不成立
- 白鷹:Task1(58)
- 八方:Task1(201)
- 四国:Task1(165)
と言う結果となっており、COO_SP以降は言葉が悪いですが
ショボタスク
ばかりになってしまった・・・と言うことで、後半に挽回するチャンスがなくなってしまったのが大きな要因となってしまいました。前年度のシード選手で今シーズンにシード入りを逃した選手は
- 朝霧かCOOの何れかに参加していない
- もしくは両方に参加していない
と言うことが致命的になっています。それと相まって、ショボタスクを含めた成立本数が八方で7本を超えたために計上本数が4本になり、
4本目を持っていない選手が下位へと雪崩を打って落ち込んだ
と言う現象が起きました。
また、今シーズンのTOP10入り得点の平均は10位の山本選手で1タスクあたり610点。昨年10位の矢野選手の得点平均が811.8点ですから、200点ほど下がっていることになります。
そう言った意味では、逆に
2016年はTOP10(もしくはTOP15シード)入りするチャンスの年だった
と言えるのかもしれません。ただし、来シーズンは再びTOP10なり15なりの争いが激しくなり、運の要素が大きかった選手は苦戦を強いられることになるかもしれません。私も目標の1桁ゼッケンを付けることになりましたが、気を引き締めて2017年は戦いたいと思います。
これらの結果を踏まえると、やはりリーグ戦でシード入りを果たすには1本1本のタスクが大切であり
ソツなく800点以上の得点を取り続けるしかない
と言うことが言えるのかもしれませんね。
何はともあれ選手のみなさん、1年間のリーグ戦お疲れ様でした。大きな事故もなく日程が終えられたのは喜ばしいことです。
来シーズンも、ナショナルリーグでお会いしましょう。