「スマホ・タブレットでXCSoar」も5回目になりました。なかなか先に進まなくてすみません。(汗)
今回は、大会などで必須の「タスクの設定方法」について解説します。
まずはやってみましょう
細かい説明はのちほどと言うことで、まずはタスクを入れてみましょう。タスクの例は、Pikaichiがいつも立山で飛んでいる「Gold Pass」タスクにします。
D92-B27(START)-B03-B02-B27-B03-B02-D91(GOAL)
シリンダー100m
上記のタスクを入れて行きたいと思います。
タスクを設定
画面をタップしメニューを表示させます。「ナビゲーション」をタップします。
「タスク」をタップします。
「旋回点」をタップします。
「(旋回点の追加)」をタップします。
WPTリストが表示されますのでタスクをセットして行きます。後述しますが、「XCSoar」のタスク設定では最初にセットしたWPTが必ずスタートパイロンとなります。しかも、シリンダーの場合は「Exitスタート」固定です。改善要望は出していますが、少なくともパラグライダーの大会で使用する場合は、制限となってしまいますので使い方を工夫しなければなりません。今回は、テイクオフのD92を入れずにスタートパイロンであるB27をセットします。「B27093」をタップし「選択」をタップします。
B27がセットされました。「S:B27093」となっているのは先ほど説明したとおり「スタートパイロン」だからです。引き続きWPTをセットして行きます。「(旋回点の追加)」をタップしてWPTを追加して行きましょう。
最後のD91までセットできました。タスクはシリンダーが100mなのですが、今の「XCSoar」設定では100mになっていません。また、GOALのD91も「T6:D91117」と表示されていて、GOALに設定されていません。これを修正して行きます。この画面で「ポイントを編集」をタップします。
「B27093」の編集モードになります。「タイプの変更」をタップします。
スタートパイロンの種類が表示されます。パラグライダーで使用するタイプは「Start Cylinder」のみです。
「半径」をタップすると、シリンダー半径を設定できます。今回は100mなので「0.1Km」をタップして「選択」をタップします。
スタートパイロンの「B27093」はStart Cylinder で半径100mに変更できました。「右矢印」をタップして次のWPTを修正します。
2つ目以降のWPTは自動的に「Turn point cylinder」として認識されます。シリンダー半径を修正したいので「半径」をタップして修正します。
最後にGOALのD91を修正します。今の状態は単なる6番目の「Turn point cylinder」です。TPタイプを修正しますので「タイプの変更」をタップします。
GOALで使用されるTPタイプはほとんどが「Finish Cylinder」(※GOAL Cylinder)です。タップして「選択」をタップします。
表示が「Finish:D91117」になり、「Finish cylinder」となりました。シリンダー半径を100mに変更して画面を閉じます。
これでタスクが設定できました。このままでもナビゲーションは可能ですが、必ずタスクを保存しましょう。「設定」をタップします。
「保存」をタップします。
好きな名前を付けて「はい」をタップすると保存されます。Pikaichiはその日の年月日とタスク番号を入れるようにしています。タスクを呼び出す場合は「保存」した時に使用したメニューの「表示」から、今付けた名前のタスクをタップすると読み込むことができます。
タスクのルールを設定します。これも設定しなくてもナビゲーションは可能ですが、「デパーチャーオープン時刻」や「デパーチャークローズ時刻」などを設定したい方はここで時間(時刻)」を設定してください。デパーチャーオープンは「出発ゲートが開く時間」に、デパーチャークローズは「出発ゲートが閉まる時間」です。Pikaichiはオープン時間のみ設定しています。また、「タスクタイプ」は「レース(競技)タスク」のみ使用します。
「計算機」をタップするとタスクのデータが計算されて表示されますが、マクレディ値の設定などで変化しますので「こんな機能もあるんだな」程度に思っておいてください。
スタートパイロンの工夫
タスクの設定で「最初のWPTは必ずスタートパイロンになる」と説明しました。しかも必ず「Exitスタート」になります。最近のタスクでは「スタートシリンダー3000m・Enter」などもよく設定されます。そのような場合は思い切ってスタートシリンダーの次に入るシリンダー(通常は、B00の3000mスタート・Enterの後で、B00の400mシリンダー)をスタートシリンダーとして登録することで回避しています。この方法だと、デパーチャーオープン時刻を設定しておくことができます。Pikaichiの推奨方法です。それ以外には次の方法で回避可能ですが一長一短あります。
- スタートパイロンをテイクオフにする
- 最初のWPTをテイクオフにして適当なシリンダーを入れておく方法です。テイクオフから次のWPTは必ず「Exit」になりますし、実際のスタートパイロンへのナビゲーションも行われます。ただし、デパーチャーオープン時間などは設定できなくなります。(しない方が良いと思います)
- スタートパイロンは3000mで登録し、スタート後に手動で400mシリンダーのナビゲーションをセットする
- B00の3000mを最初に登録します。この場合、デパーチャーオープン時間も設定可能です。ただし、シリンダーに入ってもスタートの次のWPTをナビゲーションしてくれません。当然ですよね。スタートしてないのですから。Pikaichiのチームメイトはこの設定で、3000mシリンダーに入った後は手動でメニューを出して「次の旋回点」をタップすることでタスクを先送りしてナビゲーションを開始させています。この方法の利点は、シリンダーが画面上で確認できることと、スタート時間キッチリにスタートするためのナビゲーションを受けられることですが、デメリットは手動で操作しなければならないことでしょうか。冬場の朝霧などでは、分厚い手袋装着でタッチパネルが反応しませんから、タッチペンなどを装備していないと使えない芸当です。
もちろん、これ以外の方法で工夫している方もいることと思います。要は、自分の使いやすい方法でタスクを間違えずにナビゲーションできれば良い訳です。良い方法があれば教えてくださいね。
後は実際にタスクを回ってみて「使用感」を体験してみてください。まだまだ「よくわからないこと」とか「こうしたい」と言ったことが使うことで見えてくると思います。次回は「XCSoarの便利な機能」をチョイスして解説したいと思います。