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パラジェクトX 挑戦者たち 「栄光は挑戦者たちに輝いた」

この物語は、獅子吼スカイフェスタで栄光を勝ち取るまでの、熱きフライヤーたちの挑戦の記録である

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飛べる時に・・・

2004年8月1日。獅子吼スカイフェスタ2004は2日目の朝を迎えた。

今日こそは曳山を飛ばすと、メンバーは意気込んでいた。幸い、気象条件も良く、風はテイクオフ前方から吹き抜けていた。可能であれば、曳山を飛ばすにふさわしい風を待って飛びたいが、今日が最終日と言うこともあり、出られる風ならばチャレンジしようと思っていた。

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準備をするメンバーたち(上) 浴衣の美女たち(下)

獅子吼スカイフェスタ実行委員でも、昨日飛べなかった大物を優先的にテイクオフさせる考えだった。曳山も、いつでも出られるようにテイクオフに運ばれた。

大物の中では一番最初に曳山が出ることになった。小ちょうちん、大ちょうちん、お面パイロットたちも準備をし、次々と飛び立っていく。その間にも、曳山の準備は着々と進められ、あとは風を見るだけになっていた。

当初のシナリオでは、一発でテイクオフするのでは面白くないため、一度失敗してからやり直す予定であったが、スタッフ全員に大きな重圧がかかっていた。とりわけ、テイクオフディレクターを務める関沢はピリピリで、失敗出来るムードなど微塵もない、重苦しい緊張のムードが漂っていた。

パイロットを務める藤野は、「絶対一発で決めないとダメだな・・・」と思った。

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大ちょうちん(上) いよいよだ!!(下)

しばらく風を待った後、いよいよ飛べそうなムードになってきた。

「行くしかない!!」

みな、そう思ったに違いない。メンバーにその意思が伝わる。

「行くぞーっ!」

関沢が声をかける。曳山はゆっくり前進し、同時にライザーにテンションがかかってキャノピーが上がってくる。

マズイことに両翼から上がってしまったが、「必ず一発で決める!」との意思が共有されていたのか、誰も前進を止めようとしない。

パイロットの藤野も、必死にAライザーを押し、ライズアップを完成させることに集中した。

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曳山テイクオフの様子

無事にキャノピーが頭上に形成されたその時、メンバーは一気に曳山に力を加えて加速させた。一瞬の出来事だった・・・。

曳山は、見事に獅子吼の空に向かって飛んで行った。

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テイクオフの瞬間

藤野は、一連の動きがあまりに早いので浮いた瞬間のことは覚えていなかったが、後方から歓声が聞こえたことで「飛んでいる」ことがわかったと言う。

事実、曳山が飛んだ後のテイクオフは、まさにお祭り騒ぎと化し、笛や拍子木や掛け声が響き渡っていた。そして、何よりも「飛んで良かった」と思った・・・。

最大の見せ場

フライト中の曳山は安定していた。しかし、さすがにこの大きさが災いしてか、沈下率は大きかった。

藤野は、自分だけの特権であるこのフライトをしばらく楽しんだが、これから最大の問題に挑まなければならないことで緊張していた。そう、それはランディングである。飛ばすことが出来れば、当然ながら降りなければならない。しかし、実際に練習が出来ない仮装フライト(特にこのような大物)では、ぶっつけ本番になってしまうことはやむを得ないことではあったが、本当に無事で済むのかはわからなかった。

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曳山でフライト中・・・

沈下が大きいため、先に飛んだはずの大ちょうちんやお面パイロットたちに追いつきそうな勢いで下がっている。

「飛んでしまえば後は自分で何とかするしかない・・・」

藤野は常々メンバーにそう答えていたが、いま改めてその言葉を繰り返し、慎重にランディングに向かった。

アウトランだけは絶対に避けなければならないので、ランディング付近から離れないように高度処理し、いよいよファイナルアプローチに入った。地面を見ると、予想以上に沈下が多く、滑空するアングルはかなり急角度に見える。

「クラッシュ!!」

脳裏に嫌な言葉が浮かぶ。しかし、それを振り払い、ストレートアプローチを続けた。

曳山の飛行速度が速すぎて、下でサポートするはずのメンバーが追いつかない。

みな懸命に走っていたが、曳山はあっさりと彼等を抜き去り、遂にその瞬間を迎えた。

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曳山のランディングの瞬間

地面が迫る。しかもかなりの角度で迫る。前輪から突っ込むのはイヤだと藤野は思ったが、もはやどうすることも出来ない。

ブレークコードを素早く手に2回巻き、一気にフレアをかけた。その瞬間、藤野は思わず目と閉じてしまった。

「ドン!」

一瞬衝撃が走った。が、そのすぐ後に、車輪の回転する音が聞こえた。

ランディングでも大きな歓声が上がった。見事なランディングだった。

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ランディングで・・・

ランディングでも曳山まつりのパフォーマンスが行われ、興奮も手伝って大いに盛り上がっていた。

そんな中、パイロットの藤野は、密かに自宅に電話を入れていた。妻に「無事に降りた」と報告したのだった。藤野の妻は、曳山のパイロットを務めることをとても心配していた。例年ならば、スカイフェスタも観戦に来るのだが、今年は来なかった。夫の無事を聞き、ようやく安心した。

他にも、ランディングを心配している者がいた。テイクオフに居た関沢と恵子だった。彼らは、曳山が飛んでお祭り騒ぎのテイクオフにあっても、「ランディングは大丈夫か?」と気に留めていた。

「無事にランディングした」との知らせを聞き、ホッと胸をなでおろした。

悲願の優勝

2002年から参加してきた獅子吼高原スカイフェスタ。

「夏と言えばお化けでしょう」

「夏と言えば虫でしょう」

「夏と言えば祭りでしょう」

で挑んだ3度目の夏に、遂に悲願の優勝を手にした。

アイデアに悩み、製作で苦労し、それでも多くの時間を費やして手にした賞は、その苦労をすべて帳消しにしてくれるに余りある喜びを与えてくれた。

メンバーにの顔は、みな笑顔に溢れていた。

それぞれの役割を果たし、そしてつかんだ栄光は、間違いなくあなたたち自身の手によってもたらされたものなのだ!!

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優勝の瞬間・・・

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表彰式後の記念撮影

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ステージで・・・


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