昨年はゴンドラが動いていなかったため、つくばねエリアで開催された富山県選手権と併催したトミーズカップでしたが、今年は通常どおり立山エリアで開催されました。
しかし、台風5号の影響で週末の天気予報は絶望的な状況の中、蓋を開けて見るとまずまずの天気に恵まれ無事成立する事が出来ました。
レポート:競技委員長 藤野 光一
トミーズカップ2007
トミーズカップ前日から「夏合宿」と称して立山山麓家族旅行村のケビンに宿泊していた面々は、朝目覚めて差し込む確かな日差しに驚きを隠せませんでした。前日の天候は不安定な曇りと時折雷雨。天気予報も雨が中心で大会開催は絶望的な状況だったからです。
自から、久しぶりの夏開催と言うこともあり受付が7時から、開会式は極楽坂テイクオフで9時からのタイムスケジュールでしたが、不意打ちをくらった我々スタッフはあまりにも良い天候に懐疑的な状態で、気象データを検討して大会開催に向けて気持ちを切り替えることに苦労したのでした。
エントリーした選手は、クラス1(レース部門)13名、クラス2(ターゲット部門)11名の合計24名。ここ最近にしてはこじんまりした人数ではありましたが、9時30分からの開会式に向けて受付を終えた選手には即極楽坂テイクオフへ移動をお願いしました。
テイクオフに到着するとすぐに開会式。会長の清水さんがランディングでスタッフとなるため、代理で副会長の藤野が挨拶。
その後クラス2の競技を開始すべくブリーフィング。梅雨に入って飛べてない人が多いため、競技よりも安全に楽しく飛ぶことに重点を置いてもらうことにし、9時45分にはクラス2の競技を開始しました。
クラス2で最初にスタートしたのは渡辺祐子さん。テイクオフから固唾を呑んで見守るパイロットの目にターゲット付近に降りたと見るや拍手が沸き起こり、にわかに競技が盛り上がってきます。その後も続々と選手がテイクオフして競技が順調に進んで行きました。
クラス2の選手が全員テイクオフし2本目に上がってくる合間を使って、クラス1のタスクブリーフィングが始まりました。気象条件としては、昼以降不安定な状況になる可能性が高いため、早めの進行に協力をお願いしました。また、タスクも仮発表され、GPSへのルート設定などもこの間に選手同士助け合いながら準備してもらいました。
クラス2の選手が再びテイクオフに姿を現すころから少しずつ空を雲が覆い始め、吸い上げのリフトによる斜面風も勢いを増しつつありましたが、選手はみな危なげなくテイクオフして行き、最後の中嶋選手が出たところでクラス2の競技は無事終了。すぐにクラス1のタスクブリーフィングが行われました。
タスク、レース方式も仮発表のままで、ウィンドウオープン11時30分。一斉スタート時11時50分と決定され、慌しく選手が準備にかかります。準備中に時刻は11時30分を過ぎ、準備が出来た選手からテイクオフして行きました。
しかし、クラス1の競技が始まる頃にはエリア全体がオーバーキャスト。金山にはめぼしいリフトがなく、スタート時間まで生き残ることすら危ぶまれるコンディションに変化していました。それでも弱いリフトを使いながらステイし続け、11時50分にはスタートである3番に果敢に突っ込む選手の姿も見られたものの、殆どの選手が上げ直すことが出来ずにランディングに帰還するしか選択肢がありませんでした。
そんな中、一人しぶとく粘った土田選手只一人が生き残り、ランディングで見上げる選手を横目に悠々と距離を伸ばしてダントツの優勝を決めました。
結果、クラス1は土田選手の圧勝、2位には同じくBoomerangSportに乗る島倉選手、僅差でZOOMの桝谷選手が上位に名を連ねました。
クラス2では、まさに女性上位と言うべきか、2本ともしっかりターゲットを踏んだ松村良子選手が優勝、2位に2本目で1mと言う記録で米倉和子選手が入り、3位にはやはり2本ともターゲットを手堅く決めた渡辺祐子選手と女性が上位を独占する結果となりました。
表彰式では、シャンパンファイトやビールファイトもあって、みなさん楽しげにフライトを振り返っていました。
とにかく、楽しく飛べて何よりだったと思います。参加された選手のみなさん、スタッフのみなさん、スクールの関沢さん、恵子ちゃん、ありがとうございました。来年も楽しい大会にしましょうね。