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獅子吼高原スカイフェスタ2008 製作秘話(その5)

獅子吼高原スカイフェスタ2008 製作秘話(その5)


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製作秘話その5

機体製作の担当は塚本委員長。彼がメインの機体を製作することになった最大の理由は「器用で製作能力が高い」からに他ならない。立山エリアに来たことのある方ならば目にしたのではないかと思いますが、大きなエリア模型がスクール事務所内に展示されています。この模型を利用して、ビジターさんや大会選手、勿論地元パイロットやスクール生に飛び方や危険箇所などの説明を行っているのですが、これを製作したのが塚本委員長なのです。

機体の製作に関しては全て委員長の自宅ガレージ工房にて行われました。

製作前の模型

当然のことながら、普段は仕事をしていますから製作はもっぱら帰宅後と週末と言うことになります。塚本工房では帰宅(仕事は夜9時頃に終わるそうで、それから製作に入ったそうです)後から深夜(3時や4時になることも)にまで及んだそうです。1機目が出来上がらなければ2機目も3機目もありません。頑張って本人に作ってもらうしかないと言うことで、みんなで進捗を気にしていたのです。ただ、仮装の製作物がエリア(スクール事務所)にない・・・と言うか、エリアで製作をしていないと言うことによる弊害はありました。スカイフェスタに参加すると言ってる割には何もしてないのですから、全体のムードが全く盛り上がらないのです。小物の完成品は少しずつエリアに運ばれて展示されていましたが、やはり本体がなければ全くもって雰囲気が出ません。製作に時間がかかるのは一人で作業していると言うこと以上に、塚本委員長自身が職人気質で細部にまで徹底的に拘るからでしょう。後の取材では、「1号機が完成するまで2機潰した」とのことなので、その拘りようは推して知るべしでしょう。

T-4の骨組みと、形を現した1号機

1号機がほぼ完成し、エリアでテストフライトを実施したのは7月6日のことでした。出来栄えは十分良く、後は吊り位置や飛行時の挙動、耐久性などがどうかを確認するだけです。みなさんの協力を得て機体をテイクオフに運び、ハーネスにセットしてテストフライトを実施しました。思った以上に結果は良く、改善すべき点はテイクオフとランディング時の機種の向きを制御出来るような工夫(機種が下がり、地面と接触する可能性が高い)が必要なこと。水平尾翼が弱いので、補強する必要があることくらいでした。

1号機のテストフライト

しかし、その日のテストフライトを終えた1号機を塚本委員長は持ち帰ってしまいました。自宅で改善作業をするつもりでしょうが、まだ2機作らねばなりません。本番まで1ヶ月を切った以上、早く2号機、3号機に取り掛からないと間に合わない可能性がありました。夜中までの作業など、そう何日も続けられるはずもありません。あまりに進捗が見えないので、やむを得ず「製作途中だろうと何だろうとエリアに1号機と2号機・3号機の製作材料を持ってくること」を塚本委員長に伝えました。立山は過去4度も仮装を製作している職人集団です。その内2度優勝している実績があるツワモノ揃い。「みんなでやれば時間も短縮出来るし、予想以上に良い結果が出ることもある。こう言う時こそ”仲間”を信じてお願いするのも委員長としての責務ではないか?」と言う感じで、若干厳しい口調で伝えたかもしれません・・・。翌週の日曜に1号機と2号機・3号機の材料がエリアに届きました。みんなで協力しながら製作を開始し、僅か1週間で残り2機が完成したのですから、あながち「職人集団」と言うのも無理な形容ではないでしょう。また、仮装製作物がエリアにあることで、やはり全体のムードも盛り上がって行きました。この頃からようやくクラブ全体での協力体制と言うか、立山の誇る「団結力」が発揮されてきたのではないかと思います。

完成した3機

この3機には装飾が施され、本番を迎える準備がほぼ完了したと言えます。幾つかの仕掛けもしてありました。本番ではあまり目立ちませんでしたが、垂直尾翼には航行灯が取り付けてあります。これは赤い光で点滅します。本当はストロボライトを付けたかったのですがコストが高いので断念しました・・・。また、スモーク用の紙テープを落下させるリリース機構も機体後下部に施されています。細かい部分の装飾に至っては、プラモデルのデカールの様にシールを作成して本物の雰囲気を出しました。機体には搭乗するパイロットのネームも入っています。

吊り位置の調整や、離着陸時の機種上げ・機種下げ機構(トリム)もスクール校長の関沢さんのご協力により装備されました。パイロットは、離陸時にトリムを最大に(ベルトを引き込み機種上げ)し、離陸後にトリムを解放する手順まで決められたのです。着陸時も同様にトリムを最大にして機種上げを行い、タッチダウン時に機種が地面に接触しないようにしたのです。各機は搭乗するパイロットの希望に合わせてそれぞれの機体毎に調整され、後は実際に飛ぶだけまで漕ぎ着けたのが7月19日のことでした。

調整が施された各機

この3機が揃ってテストフライトを行ったのは7月22日。ゴンドラ会社にご協力いただき、荷物用の搬器で3機を一度で山頂まで運びました。山頂駅からテイクオフまでは、クルーはじめクラブのみなさんにお願いして運搬。そして、テストフライトと空中演技のリハーサルを無事に行うことが出来たのです。心配されたテイクオフやランディングもトリム機構により問題がないことが確認されました。また、スモークリリース機構も設計どおりに作動しました。

搬器で運ばれる3機と、テイクオフで準備を待つ3機

3機が並んだ姿は本物にも引けを取らないくらいの(贔屓目に見てるかも)素晴らしい出来です。誰が見てもブルーインパルスのT-4です。拘って1号機を製作した塚本委員長にとっては、やはり2号機・3号機の出来が若干不満の残るものだったそうですが、素人目には十分カッコイイです。「過ぎたるは及ばざるが如し」と言うことで、この辺で手打ちしましょう・・・。

間違いなくT-4です・・・

やはり、塚本委員長も職人でしたね。ダンボールを材料によくここまでの物が出来たと思います。なかなかここまでに仕上げるのは難しいと思いますよ。

そして、やっぱり立山のみなさんも「只者ではない」人がたくさん居ることを再確認しました。

立山恐るべし・・・です。(笑)


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管理人

名前:Pikaichi

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1992年にパラグライダーを始めて20年以上飛んでいます。 立山エリアをベースに、「Tateyama Team-C」のメンバーと共に全国の競技会に出かけています。

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