雪の便りも聞こえてきて、ここ北陸富山でも先週には雪が降りました。
11月にコンペのシーズンも終わったものの、1月からは2017年シーズンが始まってしまうので、今のうちにあれこれ準備をしております。
その中で、今回はAndroidタブレット(私の場合はNexus7)をコンペで使用した場合のバッテリー消費を抑える対策を講じてみました。
バッテリー消費抑制計画
ここ最近のコンペでは、バッテリー消費が激しいこととNexus7の起動が遅い(バージョンが5になってしまった)ので、KoboのXCSoarを使用していました。
ですが、Koboだけと言うのもなんだかなー・・・って言う感じなので、とりあえずNexus7も使えるようにしておきたいと思って閃いたのが
外部GPSを利用する
と言う方法でした。
正統派であれば、XC-Tracerを購入してBluetooth接続で使うのが良いと思います。パラグライダーで使うための計器なので、これとXC-Trackなどを接続して使えば
バッテリーの節約ができる
と言うことは間違いないでしょう。ですので、正統派の方はぜひ、XC-Tracerを買っていただきたいと思います。
不要なGPSが余っている
私の場合は、実はBluetooth接続で使うGPSユニットを持っていたんです。しばらく忘れていたのですが・・・。
もう何年前になるかもわかりませんが、世の中パラナビ全盛時代の頃に天邪鬼な私は一人Windows Mobileで動くCompeGPSを入れて、写真のGPSユニットを接続して使っていた時代があったんですね。
この時に買ったGPSユニットが余っているので、もし使えるなら外部GPSとして使いたい・・・と言うことで今回挑戦してみました。
Nexus7では使えない?
何も考えずに、最初からBluetoothでNexus7とペアリングすることに成功しました。一応つながった・・・と言うことです。
ここで、XC-Trackを起動して外部センサーを設定したのですが、まったくもってGPS信号が来ません。
これはもう古いからNexus7では使えないのか
と一旦は諦めたのですが、世の中同じようなことを考えている人が大勢いて、ちょっとググってみると情報がたくさんありました。
Androidで外部GPSを使う場合は、単にBluetoothで接続するだけではダメらしく
- 開発者向けオプションを有効にして「擬似ロケーションを許可」をON
- Bluetooth GPSというアプリをGoogleストアからインストール
と言うことが必要なようです。
開発者向けオプションと言うのは読んで字のごとくですが、通常ではメニューに表示されていないので隠しコマンドで表示させなければならないそうです。
- 本体設定の「端末設定」をタップ
- その中の「ビルド番号」を連打
で、「開発者向けオプション」がメニューに表示されるようになりました。これをONに設定して「擬似ロケーションを許可」をONにします。
次に「Bluetooth GPS」をGoogleストアから入手してInstallすることで準備完了となりました。
Bluetooth GPSとGPSユニットを接続
予めNexus7とGPSユニットをBluetooth接続(ペアリング)します。その後、Bluetooth GPSを起動してGPSユニットと接続します。
GPSユニットに衛星を捕捉させればOKです。
ちなみに、この「Bluetooth GPS」と言うアプリはペアリングしたGPSを
あたかも内部GPSであるかのように振る舞うアプリ
なのかな?と思います。
この状態であれば、Android側の設定から位置情報を開き
位置情報を「無効」にしても「Bluetooth GPS」が動作している限り位置情報を外部GPSから取得することができるようになります。
XC-Trackの設定
XC-Track側の設定ですが、何も必要ありませんでした。
最初に言いましたが、普通ならば外部GPSを使う場合は設定メニューの「接続とセンサー」を開き
外部センサーを有効(Bluetooth)にしてから「外付けGPSを使用」にチェックを入れて使うことになるのだと思います。
が、この場合は外部GPSと言っても「疑似ロケーションを許可」しているので、動作としては
内部GPSとして振る舞っている
ため改めて外部GPSとしての設定をしなくても、そのまま内部GPSを使う設定のままで動くのですね。
何の問題もなく、XC-TrackはGPS信号を受信して動作しました。
と言うことで、「使えたらいいなぁ?」と思っていた余ったGPSが使えるようになりました。あとは実際に使ってみてバッテリーの消費具合を検証するだけです。
バックアップバッテリーを繋いで飛ぶことも実際には行っていましたが、ケーブルが壊れたりNexus7側のUSB端子が壊れそうだったりと心配なので、できればタスク中は内部バッテリーで頑張ってもらいたいですよね?これで少しでも持ちが良くなればと思います。
あと、この方法を使えばGPSを内蔵していないタブレットでもXC-TrackやXC-Soarを使うことができます。と言っても、安い中華タブレットではどの程度動作してくれるかは疑問ですが。
あくまで「余ったGPS」を持っている方や、いろいろ自力でやってみたい方は参考にしてみてください。それ以外の方は正攻法でXC-Tracerを買いましょう(笑)!!
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Androidタブレットに外部GPS接続でバッテリー節約計画5 thoughts on “”
こんにちは
私はパラグライダー歴5年のモリガミと申します
おもに平日にスカイ朝霧で飛んでおります
いつもクオリティーの高い記事を書いてくださり
本当に参考になります
大変ご迷惑だと思いますが
今回の記事等に関して少しお伺いしたいことがあります
私は外部GPSを使わないとログをとれないタブレット(ASUS ZenPad 7 SIMフリー (Z370KL)
)というもの使っております
このタブレットの内部GPS性能は本当に悪くパラグライダーに使える代物ではありません
外部GPSはFlyNetのXC1というのを使っております
Pikaichi様のこの方法で同じことが可能で感激いたしました
XC1は一応XC-Trackの外部センサー設定に対応しいまして
普通にXC-Track内でGPS、バリオ、バッテリー残量などの機能が使えます
しかし
この設定を使うと
同時にTTlivetrack24が使えなくなってしますのです
この現象はXC1だけが発生する問題なのでしょうか?
もし
XC-Tracerなどを使えばGPS機能のないタブレットでも
同時にXC-TrackとTTlivetrack24が使うことが出来ればいいのですが
TTlivetrack24の設定で
Use AIR BT GPS チェックして
Choose Bluetooth GPSで FlyNetXC1にしておりますが
この設定でもTTlivetrack24内部では
XC1のGPSは補足していない模様
Bluetoothのチャンネルが1つしかないので仕方がないことなのでしょうか?
XC-Trackの外部センサーをペアリングしなくても
XC1のGPSは補足していない模様
TTlivetrack24はXC1には非対応だと思われる
長々と駄文を並べてすみません
要するに現在のデバイス(ZenPad 7とXC1)で
同時にXC-Trackのバリオ機能とTTlivetrack24
使いたいのです
ご教授頂けたら幸いです
森神様、コメントありがとうございます。
ご質問の趣旨は
ASUS ZenPad 7でXC-Trakc外部GPS設定をするとTTlivetrack24がGPS信号をもらえない
と言うことですね。
ちなみに、内部GPSではアプリ2つ共にGPS信号が供給されますか?
森神様の推測のとおり、Bluetooth接続をXC-Trackが掴んでしまい、TTLivetrackが掴めないのかもしれません。その切り分けの意味でも内部GPSでの動作確認をしてみてはいかがでしょう?もしそうだとすれば、XC-Track上で外部GPS設定をするのはご希望の使い方ができないということになるかと思います。
私はXC-tracerを持っていないので、持っている方に協力してもらって検証してみようと思いますので、少しお時間をください。結果はここにコメントで書き込みたいと思います。
内部GPSで両方とも行けるとすれば、記事の内容で上手く行く可能性があります。ただし、記事のAndroidはバージョンが古いので、その点も検証が必要となりますが。
回答になっていなくて恐縮ですが、しばしお時間を。
よろしくお願いいたします。
↑追記
http://blog.noguchan.lolipop.jp/?eid=934934
こちらにこの記事と同様の外部GPS使用法がレクチャーされています。内部GPSで上手く行くようならば、こちらの方法で実現できるかもしれません。参考まで。
↑検証してみました。
仲間のXC-tracerを使って確認してみましたが、そもそもTTLivetrack24の外部GPS設定は
・Androidの設定上でデバイスとBluetoothペアリングする
・TTLivetrack24上でペアリングされたデバイスをChoose Bluetooth GPSで選ぶ
と言う仕様です。そのためAndroid上でペアリングしようとしたのですが、何故かXC-tracerはペアリングできませんでした(XC-Track上ではペアリングできる)。XC-tracer自体が一度ペアリングした相手のmacアドレスなどを記憶しているのかもしれません。そのため、TTLivetrack24でXC-tracerを外部GPSとして使うことはできませんでした。
内臓GPSを利用すれば、XC-TrackもTTLivetrack24も同時に利用することはできました。ですので、今回のケースでは、お手持ちのFlyNet-XC1をAndroid上でペアリングし、Bluetooth GPS Provider(Mobile-j.de)を利用して使うと言うのが妥当な選択なのかもしれません。(ここから先は、ご自分で確認していただくしかありませんが)
それか、TTlivetrack24が認識するGPSデバイスを用意して、それぞれにGPSデバイスをペアリングして使うか・・・になるのかな?と思います。
こんな回答で恐縮ですが、こちらで出来たのはここまででした。
pikaichi様
迅速なコメントのご回答や
お知り合いの方のXC-tracerを使ってまで
検証をしてくださって本当にありがとうございます
現在
Bluetooth GPS Provider(Mobile-j.de)を使って
無事にXC-TrackもTTLivetrack24同時に機能しており
実際のフライトでも使用しています
ありがとうございます
ここで少し残念な事がありまして、、
XC-Trackのサーマルアシスタントを今まで使ってきたのですが
GPSベースのアシストより
やはり気圧(バリオ)ベースのアシスタントの方が正確で感度も高いので
この機能が使えなくなるのが少し残念なのです
私なりに考えた解決方法は
1 xcsoreを使う
こちらはlivetrack24に対応しているので
TTLiveTrackを使わなくてもログをとることが出来る
しかしXC-Trackの方がパラグライダーに適しているので
できればXC-Trackを使いたい
2 Bluetooth GPS Providerは外部のGPSを内部にエミュレート
出来るアプリなのでGPSだけでなくbarometer(気圧)センサー
もエミュレートしてくれる
またはそのようなアプリがあればいいのですが
pikaichi様
ご教授くださって本当にありがとうございます
森神